Nコの粒子をあつめたらそれらの運動量ってどうなるの?

こんにちは、“物理は暗記ではない”をモットーに書いています、しょーまです!!

 

今回はNコの粒子を集めた場合における、運動量はどうなるか考えていきます!

 

前回少し学習した重心について考えてみましょう。

 

重心は

 

f:id:shoma121010:20200812233642p:plain

と表せます。

これを変形すると、

f:id:shoma121010:20200812233720p:plain

これはどんな意味を示すかわかりますか?

 

これは重心からみた各粒子の位置ベクトルに質量をかけた合計は(太文字はベクトルを表します)になることを示しています。

 

これを微分する(mは質量であり定数であるため微分には影響を及ばさず、rnrGをひとかたまりと見て微分する)と、

f:id:shoma121010:20200812233755p:plain

となります。

左辺は重心からみた各粒子の運動量(内部運動量)を表し、これはどんなときもであることを意味しています。

 

逆にいえば、粒子を相対的にみてその運動量が0になっている点を重心というのです。

 

また、前回のときに話したNコの粒子を集めた場合の各粒子の運動方程式をNコ足した式を覚えていますか?

 

f:id:shoma121010:20200812233813p:plain

加速度aは速度vを微分したものだから、

f:id:shoma121010:20200812233829p:plain

となり、n番目の粒子の運動量とPnとおくと、

f:id:shoma121010:20200812233845p:plain

と変形できます(なぜこの変形ができるか忘れてしまった人は運動方程式から“運動量を求めてみよう“をみてみてください!)

 

この式より、粒子同士が及ぼしあう力(内力)は含まれていないので、全粒子の運動量は全外力のみによってきまることがわかります。

 

今回は2つ重要なことがあります。

・重心からみた各粒子の運動量(内部運動量)はどんなときも0である

・全粒子の運動量は全外力のみによってきまる

 

次回は各粒子の運動方程式をNコ足した式から運動エネルギーについて考えていきたいと思います。